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音楽と美術のワークショップ「五色の色鉛筆で描く楽譜絵」_2日目

2014.11.09

音楽と美術のワークショップ、2日目です。

(1日目の様子はこちら。)

***

まずは、秋岡さんのレクチャーから。

今日は、これから聴く音楽についてのお話です。

西洋音楽では19世紀以降、それまでのドラマティックに展開していく音楽とは対照的な、大きく展開しない音楽が登場し、新たな音楽の概念も生まれました。

たとえばフランスの作曲家、エリック・サティは「家具の音楽」という作品で、“鑑賞されない”、“日常空間に存在する”、“特別に意識されない”、“

会話の邪魔をしない”、といったこれまでにない音楽のあり方を提示しました。

これがのちの、バックグラウンドミュージックや、ブライアン・イーノに代表される、“周囲の”、“環境の”という意味の「アンビエント」音楽につながっていきます。

さらに話題は20世紀の現代音楽家たちの創作へと続きます。

 

様々な方法で新たな音楽の表現や可能性を追求した、いわゆる「現代音楽」の作曲家たちの作品には、美術の分野のアーティストと共に音楽の視覚化を試みたものがいくつもみられます。

また、70年代ごろから、展開しない音楽をさらにつきつめた、短いパターンが反復していく「ミニマル・ミュージック」が興隆していきます。

2日間にわたって、音楽と楽譜の変遷、近代に入り多種多様に展開してきた音楽についてを紹介していただいた秋岡さんのレクチャーはここでひとくぎりです。

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続いて、自分たちの創作に入ります。

今回は徳永さんの選曲で、先ほど紹介された、ミニマル・ミュージックの作曲家の中でも特に重要な人物であるスティーヴ・ライヒとフィリップ・グラスの作品、日本人の音楽家・

溝口竜也による、テルミンという電子楽器のための作品を聴いて、「楽譜絵」を描きます。

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打楽器のリズムがどんどん重なって続いて行く曲、パイプオルガンが奏でるパターンが続きながらも展開していく曲、テルミンの独特の揺らぎのある曲。全部の曲の絵を描いてもいいし、好きなものだけでもかまいません。

それぞれの音楽の中にどのような要素があるのか、どんな印象を自分が受けるのか、色々な感覚を研ぎ澄ませ、じっくりと音楽を聴きます。

こうしてひとつひとつの音楽に集中して耳を傾けていると、普段、私たちの周りには音楽があふれていて、知らず知らずにそれらを聞き流していることが多いことに気づかされます。

自分の中で、それぞれの音楽のイメージが固まると、黙々と作業を進めます。

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そうして

完成した作品は、イーゼルに置いて並べて、

じっくり鑑賞します。

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さらに、ひとりひとり、自分が音楽をどのように感じ取り、どのように表現したのかを説明します。

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徳永さんからも一つ一つの作品にコメントをいただきました。

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音や音楽をどのように感じたのか、それをどのように表現したのか、みなさん真剣に言葉を選び、説明していました。

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楽譜や音楽の歴史について知り、感覚を研ぎ澄ませて音楽をじっくりと聴き、色鉛筆の色々な表現方法に挑戦した参加者の皆さんの、2日間の成果の素敵な作品たち。

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共同企画の目黒区美術館のサイトには、写真家の岡川純子さんに撮っていただいた記録写真が掲載されています。
こちらもご覧ください。

http://www.mmat-ws.jpn.org/14artweek_c/index.html

 

事業課: 小比類巻

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