柿の木日記・
アウトリーチプログラム

職員がホールでの日々のできごとや、
アウトリーチプログラムなどについての
情報を発信しています。

2020年11月16日(月)

【アウトリーチプログラム】目黒区立中目黒小学校

目黒区立 中目黒小学校 6年生120名
日時:2020年11月9日(月) ①10:50~11:30 ②11:50~12:30
出演:白井圭(ヴァイオリン)、吉野直子(ハープ)

【プログラム】
クライスラー:クープランの様式によるルイ13世の歌とパヴァーヌ
シュポア:モーツァルトの「魔笛」の主題によるポプリ
サルツェード:夜のうた(ハープ独奏)
サン=サーンス:ファンタジー
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主催:公益財団法人目黒区芸術文化振興財団
助成:文化庁文化芸術振興費補助金(劇場・音楽堂等機能強化推進事業)
独立行政法人日本芸術文化振興会
後援:目黒区教育委員会

新型コロナウイルス感染拡大の影響で、今年度のアウトリーチプログラムの開催が危ぶまれていましたが、無事にアウトリーチプログラムを開催することができました。入念な準備をしてくださった先生方、さまざまな制約のもとでの演奏をご快諾いただいた出演者のみなさまに、まずはお礼を申し上げます。

例年は音楽室等で開催していますが、今回はコロナ感染症対策として、体育館での開催となりました。

今回中目黒小学校で演奏していただいたのは、ヴァイオリニストの白井圭(しらい けい)さん、ハーピストの吉野直子(よしの なおこ)さんです。
ヴァイオリンとハープという少し珍しい組み合わせですが、どのような響きなのか気になります。

まず1曲目は「クープランの様式によるルイ13世の歌とパヴァーヌ」
元々ピアノとヴァイオリンの編成で作曲された曲です。
ヴァイオリニストでもあった作曲家のクライスラーが”クープランの作品を自分が編曲した”として当初発表していたものですが、
本当はクライスラー自身が作曲した作品だったと、後に公表された作品です。
優雅で物悲しいヴァイオリンのメロディから始まり、途中明るく軽やかに曲調が変わり、最後は明るいまま終わります。
演奏が始まった途端、体育館に響き渡るハープとヴァイオリンの音色に子ども達も真剣に耳を傾けています。

続いては、楽器紹介です。

白井さんが「ヴァイオリンの弓は何から作られているか知ってますか?実は馬の尻尾から作られています。こうすると分かるかな?」
そう言いながら留めてあるネジを外すと、真っ直ぐだった毛が”ふわっ”と揺れ、馬の毛だったことが分かるように子ども達に見せて下さいました。

また、吉野さんが「ハープの弦は全部で47本あり、足元にあるペダルを踏むことで、楽器の上にある仕掛けが動き同じ弦で♭・普通・♯の3つの音に変えることが出来ます。」
と言いながら、ペダルを踏んで音の違いを聞かせてくださいました。

普段の演奏会では知ることの無い楽器の仕組みを目の前で教えてもらい、子ども達の視線はそれぞれの楽器にくぎ付けです。

続いて演奏された2曲目は「モーツァルトの『魔笛』の主題によるポプリ」
こちらの曲は、モーツァルトが作曲したあの有名な「魔笛」というオペラの中に登場する様々な音楽がメドレーのように登場します。
楽器紹介の後に演奏されたので、ハープの足元に注目している子どもが何人かいました。

次の曲が演奏される前に、吉野さんからハープの音色や奏法について説明がありました。
「ハープは弦を弾く場所でも音色が変わります。」そう言いながら弦の下の方を弾くとまるで日本のお琴のような音が!
他にもハーモニクスという奏法で弾くと”ぽん”と可愛らしい音色に変化しました。
「また爪で弦を擦ったり、ボディを叩いて打楽器のように演奏することもあります。」
そして演奏された3曲目の「夜のうた」
この曲は、作曲したサルツェード自身が著名なハープ奏者であったため、随所に様々な奏法がちりばめられている曲で、
実際に曲として演奏されると、子ども達も少し驚いているようでした。

 

4曲目は「ファンタジー」
最期はハープとヴァイオリンの演奏です。ヴァイオリンとハープのために作曲された作品の中でも名曲で、途切れの無い楽曲の中に、様々な景色や色彩がうつろうように描かれています。
世界的に著名なお二人による名曲の演奏に、子ども達も集中を切らすことなく最後まで演奏を聴いていました。

演奏終了後、楽器紹介の際に教えていただいたペダルを踏むと動く仕掛けや、ヴァイオリンの弦など、普段ここまで間近で見ることが出来ない楽器に、子ども達は興味津々でした。

アウトリーチならではの魅力がたっぷり詰まった時間となりました。

事業課 土屋