柿の木日記・
アウトリーチプログラム

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2015年2月21日(土)

未来の音vol.21 マーク・シューマン[チェロ]公演が終了しました。

2015年2月21日(土)14:30開場/15:00開演
めぐろパーシモンホール 小ホール
出演: マーク・シューマン(チェロ)、干野 宜大(ピアノ)

【プログラム】

J.S.バッハ: 無伴奏チェロ組曲 第6番 ニ長調BWV1012
シューマン: 幻想小曲集 Op.73
《休憩》
ベートーヴェン: ヘンデル「ユダ・マカベウス」の「見よ勇者は帰る」の主題による12の変奏曲ト長調 WoO 45
ベートーヴェン: チェロ・ソナタ第3番イ長調Op.69

《アンコール》
シューベルト: 万霊節の日のための連祷
ラフマニノフ: チェロ・ソナタより第3楽章

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未来の音シリーズ第21回の出演者は、本シリーズ初の海外からのアーティストです。
ドイツ、ケルン出身で現在もケルンを拠点に活動しているマーク・シューマンさん、お母様が日本の方なので、ご本人も流暢な日本語を話されます。
ソロ活動のほかに兄のヴァイオリニスト、エリック・シューマン等と結成した「シューマン・カルテット」でもさまざまなコンクールで受賞しており、ヨーロッパ各地で活発な演奏活動を展開しています。ここ日本でも2014年11月に来日ツアーを行ったばかり。今後ますます注目を集めるに違いない若手カルテットの一つです。
日本のオーケストラとも共演した経歴もあるマークさんですが、日本での本格的なリサイタルは今回がほぼ初、とのこと。期待の若手チェリストのリサイタルとあって、チケットは完売御礼となりました。

バッハ、シューマン、ベートーヴェンといった、ドイツの偉大な作曲家たちが書いたチェロ作品が並ぶプログラム。
コンサートは、マークさんが「バッハの無伴奏チェロ作品の中で1曲選ぶとしたら絶対6番、というくらい大好きな作品」という曲からはじまります。

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プログラムのラストは、こちらもチェロ奏者にとって重要な曲で、また人気も高いベートーヴェンのチェロ・ソナタ第3番。マークさんにとっても「3楽章のメロディがいつも頭から離れないくらい、彼の作品の中で一番好きな曲」とのこと。チェロとピアノがどちらも主役級ともいえる作品だけあってリハーサルでも綿密なやりとりをしていたピアニストの干野さんとの熱演が客席を引き込みます。

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シューベルトとラフマニノフの美しい旋律をたっぷりと聴かせてくれたアンコールにも温かい拍手がおくられていました。次の来日が待ち遠しいアーティストが一人増えた、という人も多かったのではないでしょうか。

 

担当: 小比類巻