柿の木日記・
アウトリーチプログラム

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2019年7月17日(水)

大池容子 スペシャルインタビュー

『子どものためのワークショップ2019 演劇&ダンスワークショップ』の講師を務めてくださいます、大池容子さんにインタビューしました。

大池容子大池容子

Q1.大人になれない大人のためのうさぎストライプ『ハイライト』拝見しました。『ハイライト』は大池さんにとって、どんな作品でしたか。
A1.何かを伝えるためではなく何かについて考えるために、いつも作品を作っているのですが、『ハイライト』は東京について考えるために作った作品です。
最初に決めていたのは「東京について、その場の思いつきで喋る」ように台本を書きたい、ということでした。あちこちに意識が飛びながらも、話している本人としてはずっと一つのことを話している、という感覚で台本を書けないだろうか、ひとの頭の中でつながっていくようなイメージやシーンの移り変わりが、東京という場所だったり、そこに住む人の移ろいみたいに見えたらいいな、と思ったんです。東京という場所は掴みどころがなく、スルスルと形を変えながら、でもそこに居る人たちを受け入れてくれる街で、そのことと、今言ったような作り方が結び付くんじゃないかなあと思っていて。最初は、東京から人が離れていく話を書こうとしていたのですが、作っていくうちに、東京という形の無いものが綻びていき、東京が私たちのもとを離れて行く、というような作品になりました。

Q2.昨年、大池さんとワークショップの時間を共に過ごす中で、子どもたちに自ら考えさせ、子どもたちの意見を最大限に尊重していらっしゃるのがとても印象的でした。ワークショップの中で大池さんが大切にされていることは何ですか。
A2.ワークショップでは、私が演劇を作る時に大切にしていることや面白いと思っていることを、遊びながら体験、共有してもらいたいな、と思っているんです。「考えさせる」という意識を特別強く思っているわけではなく、参加してくれる人たちが何を考えているのか、何が好きなのか、そういうことに私自身が単純に興味があるというか。どうしたらそれが引き出せるのか、どうしたらそれを作品に落とし込めるのか、そういうことを考えてプログラムを作っています。

Q3.今回、めぐろパーシモンホール初の試みとなる「演劇&ダンスワークショップ」では、どんな作品を作っていきたいですか。また、ダンスをどんな風に取り込み、楽しんでいきたいですか。
A3.今回のテーマは『未知との遭遇』です。ダンスと演劇であったり、私たち大人と参加する中・高生であったり「未知なる他者と出会う」ということを考えながら作品を作ってみたいと思っています。例えば、誰かと待ち合わせをしていたところに全く知らない人が「お待たせ〜」と言って現れて、「人違いじゃないですか?」と言っても、なぜか向こうは自分たちのことを知っている、とか……。以前、ワークショップ用に書き下ろした台本で、そのような話を書いたことがあるんですが、これも不条理ながら未知との遭遇だな、と。未知なる他者、場所、もの……色々なものに「遭遇」する作品を中・高生のみんなと作りたいと思っています。また、今回はダンス、香取さんとコラボさせていただくということで、身体的にも未知なもの、そしてそれをどう扱うかということを考えると、何か面白いものができるんじゃないかな、と思っています。

Q4.ワークショップ参加者へメッセージをお願いします。
A4.演劇には興味があるけどダンスにはあまり触れてこなかった、あるいは、ダンスはやったことあるけど演劇はやったことがない、という人たちも、ぜひご参加いただけたらと思っています。経験がなくてもいいので、何かちょっとでもひっかかるものがあったら一緒に作品を作りたいなと。

Q5.発表会の見所等ありましたら一言お願いします。
A5.お互いの作品を観て、香取さんと「いいもの作れそうですね」という話をしました。そんな我々と、学校や学年、そしてそれぞれに興味も違う人たちが集まって、お互い意見をすり合わせながら集団創作をすることで、すごく広がりがある作品が出来るんじゃないかなと思っています。ぜひ観に来ていただけたら嬉しいです。

7月16日からいよいよ演劇&ダンスワークショップが始まりました。
参加者は元気に楽しく取り組んでいます。
彼らがいったいどんな作品を作り上げるのか、楽しみにしていてください。

【子どものためのワークショップ2019 演劇&ダンスワークショップ発表会】
日時:2019年7月27日(土) 1回目:13:30開場/14:00開演  2回目:16:00開場/16:30開演
料金:全席自由 300円 ※高校生以下無料
会場:めぐろパーシモンホール 小ホール
出演:公募による中高生のワークショップ参加者
演出:大池容子(うさぎストライプ主宰、劇作家、演出家、アトリエ春風舎芸術監督、青年団演出部)
ダンス振付:香取直登(ケミカル3主宰、振付家、ダンサー、コンドルズメンバー)
公演の詳細はこちらまで→https://www.persimmon.or.jp/performance/sponsored/20190622192500.html

大池容子プロフィール

うさぎストライプ主宰、劇作家、演出家、アトリエ春風舎芸術監督、青年団演出部。
日本大学芸術学部演劇学科劇作コース卒業。2013年、芸劇eyes番外編・第2弾「God save the Queen」に参加、地下鉄サリン事件を遠景に交差する人々の思いを描いた『メトロ』を上演。うさぎストライプと親父ブルースブラザーズ『バージン・ブルース』(2017年)で、平成30年度 北の大地の戯曲「北海道戯曲賞」大賞を受賞。

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