柿の木日記・
アウトリーチプログラム

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2021年2月19日(金)

【アウトリーチプログラム】目黒区立月光原小学校

目黒区立 月光原小学校 6年生 46名
日時:2021年2月18日(木) ①11:50~12:30 ②13:50~14:30
出演:山崎伸子(チェロ)、沼沢淑音(ピアノ)

【プログラム】
サン=サーンス: 白鳥
ショパン: チェロ・ソナタ ト短調 より 第3楽章
メトネル: 忘れられた調べ 第1集より「夕べの歌」 (ピアノ独奏)
シューマン: 幻想小曲集より「夢のもつれ」 (ピアノ独奏)
ラフマニノフ: チェロ・ソナタ ト短調 より 第3楽章、第4楽章

***

主催:公益財団法人目黒区芸術文化振興財団
共催:NPO法人子どもに音楽を
助成:文化庁文化芸術振興費補助金(劇場・音楽堂等機能強化推進事業)
独立行政法人日本芸術文化振興会
後援:目黒区教育委員会

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月光原小学校でのプログラムは、チェロの山崎伸子さんとピアノの沼沢淑音さんのコンサート。
音楽鑑賞の機会が減ってしまった子どもたちのために、より近くで聞いてもらえるように2回に分けての開催です。

知っている子も多かった白鳥からスタートし、つづいて楽器のお話。
チェロのことは知らないという子どもたちに、山崎さんが詳しく説明してくださいます。
チェロは空洞なので大きさの割にはそんなに重くない。表面は松で裏面は楓の木を使っている。
また、エンドピンの有無で音の大きさ、響き方に違いがあるのを実際に聞かせてもらいました。

ピアノ独奏はロシアの作曲家メトネルの作品と、シューマンの作品。
演奏前に作曲家や作品のお話があります。沼沢さんはロシアに留学していたので、ロシアにはどのような風景が広がっているか、冬はどんなに寒いかなど体験談も踏まえたお話も聞くことができました。

子どもたちにとって身近な楽器であるピアノですが、プログラム全体を通して、演奏の力強さや感情のこもった表現、ものすごいスピードの手の動きなど、驚きも大きかったようです。

プログラムの最後は、ロシアの作曲家ラフマニノフのチェロソナタから第3楽章、第4楽章。
この2つの楽章だけでも約20分ほどある作品ですが、皆が曲に集中しているのが感じられます。
感想文からも、曲の変化を感じ取り、ピチカートなどの奏法を楽しみながら聞いていたようです。

子どもたちの感想

・ピアノとチェロがぜつみょうなバランスでまざり、どの曲も感動しました。高い音、低い音、さまざまな音を使い分けて一つ一つの曲がどんな場面かが想像できてとても楽しかったです。音楽でこんなに楽しいと思ったことははじめてです。ありがとうございました。

・私はピアノを習っていて、白鳥を弾いたことがありました。でも私が弾いた時とは全く違っていて感情がつまっていて魅了されました。どの曲も感情が豊かで曲に入り込むことができました。私も感情をこめて演奏できるようにしたいです。ありがとうございました。

・初めてこんなに近くできくことができたことがうれしかったです。ピアノは聞くだけで風景が伝わってきました。私は最初音楽が好きではありませんでしたが、今は興味がわいてきました。

・今日の演奏の中で一番心に残ったのはラフマニノフの曲です。第3楽章はやさしくなめらかでピアノとチェロのひびきが重なりとてもきれいでした。第4楽章は強いところや弱いところの差がはげしく、チェロのはじく音がきれいで聞いていてとても楽しくなりました。また、ピアノの音がはやく、自然の中で走っているようなイメージでした。

・チェロがメロディーをひくときはピアノがベースをひき、ピアノがメロディーをひくときはチェロがベースをひくのをこうごにしているのが聞いていて楽しかったです。

・ラフマニノフの第3楽章、第4楽章ではおそくゆったりとした場面もあれば、いきおいよくはきはきとした場面もあり、始めから最後まで変化を見つけながら楽しく聞くことができました。

・チェロのことはくわしくは知りませんでしたが、山崎さんがチェロの時代、素材、重さなどのことを教えてくれたのでとても勉強になりました。

・バイオリン系の楽器は色々あるため、一つの楽器で大きな音の強弱がつけられるとは思っていませんでした。しかし、予想よりチェロひとつでひける強弱のはばが大きくとても驚きました。今回のプログラムにより、もっと多くの楽器を知りたいと思いました。

 

事業課 小比類巻

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