柿の木日記・
アウトリーチプログラム

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2023年8月9日(水)

子どものためのワークショップ2023 演劇ワークショップ発表会『柿の木坂に集う二十一の家財道具たち』

広報ボランティアレポート
めぐろパーシモンホールでは、ホールの活動をより多くの方々に知ってもらうための広報にご協力いただく「広報ボランティア」制度を導入しています。
今回は「子どものためのワークショップ2023 演劇ワークショップ発表会」の様子を、広報ボランティアの方にレポートしていただきました。

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日時:2023年7月29日(土)14:00開演
会場:めぐろパーシモンホール 小ホール
上演作品:「柿の木坂に集う二十一の家財道具たち」
(原作『桜の園』 作:A.チェーホフ 翻訳:神西清)
構成・演出:大池容子(劇作家・演出家・うさぎストライプ主宰)
アシスタント・演出助手:石原朋香、金澤昭、東野航平
作・出演・演出:公募による中学生・高校生(21名)

主催:公益財団法人目黒区芸術文化振興財団
協賛:公益財団法人北野生涯教育振興会
協力:有限会社アゴラ企画
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今年度の「子どものためのワークショップ2023 演劇ワークショップ」は、アントン・チェーホフの『桜の園』を題材として開催されました。講師は劇作家・演出家の大池容子さんです。
劇中のお屋敷に存在する(かもしれない)家財道具を想像し、題材への理解を深めるところからスタートしたワークショップは、4日間の練習期間と発表会の計5日間で行われました。参加者がお互いの考え方を知り、ゼロから新しい作品を作り上げるということにチャレンジした5日間。その成果である発表会の様子をお届けします。

開演前は、昭和の流行歌が流れるなか、来場者をお迎えしました。題材となった『桜の園』の中にも出てくる、「昔の時代を思い返す」、「新しい出発」という部分に繋がっていくように感じられました。

開演すると、演者一人一人が家具の役を演じ、それぞれの家具が、屋敷に住む人々との思い出話を始めました。家具たちが、昔の良き時代を楽しそうに、時には寂しそうに、懐かしがるシーンから物語が展開されていきます。

話が進んでいくと、家具たちから、引っ越しの際、屋敷の人に付いていくかを議論するシーンが出てきます。家具たちによる活発な議論が展開され、各々の思いを語ります。その中で、「リサイクル」という新しい意見が出てくるなど、新出発に向け、家具たちの様々な感情を感じることができる演出となっていました。

また、終盤、屋敷の人々が裕福だった頃に開催された誕生日会を回想するシーンや、屋敷の人々が家を離れるシーンがあります。とても自然体で、寂しさが伝わる演出が印象的でした。そして、屋敷の人々が現実を見つめ、もう戻ることができない裕福だった昔の生活と、新しく始まる生活への緊張感と希望を感じることのできる演出が、とても心に響きました。

上演終了後は、出演者の達成感がとても伝わるカーテンコールの後、アフタートークが開催されました。出演者一人一人から、ワークショップに参加した感想が述べられました。

出演者のワークショップへの感想は、「楽しかった。」、「様々な人と出会えとても良かった」、「素晴らしい体験が出来た。」等があり、とても明るい雰囲気でワークショップが開催されたことを感じました。また、「人とコミュニケーションをとることで、新しい気づき、思いつかない考えを知ることが出来た」との意見がとても印象的でした。

広報ボランティア NAGUMO

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