柿の木日記・
アウトリーチプログラム

職員がホールでの日々のできごとや、
アウトリーチプログラムなどについての
情報を発信しています。

2021年10月27日(水)

【アウトリーチプログラム】目黒区立第八中学校

目黒区立 第八中学校 2年生102人
日時:2021年10月14日(木) 13:30~14:20
出演:荒牧小百合(ソプラノ)、土崎譲(テノール)、古川かりん(ピアノ)

【プログラム】
武島羽衣~土井晩翠/瀧廉太郎:花~荒城の月
佐々木信綱~高野辰之/小山作之助~岡野貞一:夏は来ぬ~もみじ
ディ・カプア:オー・ソレ・ミオ
ロッシーニ:フィレンツェの花売り娘
スクリャービン:《2つの左手のための小品》より 夜想曲
ハーライン:映画『ピノキオ』より 星に願いを
メンケン:映画『アラジン』より ア・ホール・ニュー・ワールド
シューマン:《ミルテの花》より 献呈
プッチーニ:歌劇《ジャンニ・スキッキ》より 私のお父さま
ヴェルディ:オペラ《リゴレット》より 乾杯の歌
一問一答コーナー

主催:公益財団法人目黒区芸術文化振興財団
協賛:公益財団法人北野生涯教育振興会
後援:目黒区教育委員会
企画・協力:NPO法人日本声楽家協会
*********************************

今年度初の声楽のアウトリーチプログラムのため、第八中学校に出かけてきました。秋の風がさわやかに吹き抜ける体育館での開催です。緊急事態宣言も明け、生徒さん同士の距離を適切にとれるようになったため、前回に比べ演奏者との距離がぐっと近くなりました。

コンサートの幕開けは荒牧さんと土崎さんのデュエットで、日本歌曲の《花》《荒城の月》《夏は来ぬ》《もみじ》。2曲ずつメドレーにし、真島圭さんという作曲家の方が編曲されたバージョンで演奏されました。原曲とは雰囲気がずいぶん違いましたが、新鮮な響きを味わうことができました。

土崎さんのお話を挟んでお二人それぞれの独唱。《オー・ソレ・ミオ》がイタリア国家の代わりに流されたオリンピックでのエピソードや、《フィレンツェの花売り娘》の作曲家ロッシーニの人生など、演奏だけでなくお話でも楽しませていただきました。

続いてピアニストの古川かりんさんによる独奏です。ロシアの作曲家スクリャービンの《2つの左手のための小品》から〈夜想曲〉。左手だけで弾いているとは思えない超絶技巧に、生徒たちの目と耳は釘付けでした。

ディズニー映画の名曲《星に願いを》と《ア・ホール・ニュー・ワールド》は、映画の場面が頭に浮かぶような演出付きでの演奏してくださいました。

再び土崎さん、荒牧さんの独唱。土崎さんの歌った《献呈》はシューマンが結婚に際し妻となるクララに贈った《ミルテの花》という歌曲集の中の1曲。荒牧さんの歌ったプッチーニの〈私のお父さま〉は《ジャンニ・スキッキ》というオペラの中で、主人公の娘が愛する人と結婚させてほしい、と父親に訴えるもの。どちらも強い愛が背景にある歌です。お二人の歌からは、その強く深い愛が感じられました。
最後にヴェルディの歌劇《リゴレット》から〈乾杯の歌〉が華やかに歌われ、コンサートの終了です。

コンサートの後のQ&Aコーナーでは、「きれいな声を出すために、どのようなトレーニングをしていますか?」など、かなり具体的な質問が寄せられました。真剣に耳を傾けて、コンサートを楽しんでいただけていたことがよくわかり、とても幸せな気持ちにさせてもらいました。

緊急事態宣言もようやく明け、学校でも合唱の事業が再開されるとのこと。純粋にコンサートを楽しむだけでなく、生徒さんの学習の参考にもなってもらえたら、うれしいです。

事業課 比留間

この情報を家族や友達とシェアしよう!

https://www.persimmon.or.jp/blog/outreach/2021102717420945937.html