柿の木日記・
アウトリーチプログラム

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2019年10月29日(火)

目黒区美術館「線の迷宮〈ラビリンス〉Ⅲ 齋藤芽生とフローラの神殿」開催中

2019.10.12(土)~12.1(日)の期間中、目黒区美術館で「線の迷宮〈ラビリンス〉Ⅲ 齋藤芽生とフローラの神殿」を開催しています。本日は展示を鑑賞しましたので、ご紹介いたします。

齋藤芽生さんの展覧会です。

目黒区美術館に到着すると、赤い看板がまず目に飛び込んできます。

展示されている絵画は「花」をテーマにした作品や、斎藤芽生さんが幼少期に生活していた「団地」をテーマにした作品、さらには、日本各地を旅した記憶から描かれた作品など様々な絵画が展示されています。同時に、植物図鑑〈フローラの神殿〉も展示されていました。

入場してすぐの部屋は撮影OKとなっていました。この部屋は、先ほどまでここで作品を作成していたのではないかと思えてくる景色が広がっています。

様々な画材や、作りかけの作品がその雰囲気を醸し出しています。

奥にあるテレビでは、斎藤芽生さんが旅をしていた時に撮影した写真が映像で流れていました。

2階にあがるとさらに多くの作品が展示されています。

どの絵画も独創的な世界観が広がっていて、レトロさを感じさせる色彩や、繊細な一つ一つの線で描かれている絵画は眺めていると引き込まれてしまうほど魅力的な作品です。

出品されている作品は、1章~3章に分かれて展示されています。

第1章花の迷宮では、「花」がテーマとなっています。

その中でも、斎藤芽生さんが大学2年生の時に作成された「毒花図鑑」は、本当は存在していない空想の毒花なのに、現実に咲いているのではないかと思えるほどの作品で非常に印象に残る作品でした。

図鑑なので花の絵だけではなく、その花に込められた花言葉や花の生態がわかる解説も付けられていてよりリアルに感じます。

一見普通の美しい花の絵画ですが、解説を読んでからもう一度その作品を見ると、見え方が変わりました。

実際に存在していたら恐ろしい毒花の数々です。

第2章窓の光景では、斎藤芽生さんが幼少期に暮らしていた「団地」がテーマとなっています。

数々のトロフィーが描かれている作品をよく見ると、金色の布団たたきが飾られている絵画だったり、家族に愛されている愛犬が神社の狛犬のように描かれていたりなど、幼少期の記憶が組み込まれた面白い作品でした。

第3章旅をする魂では、斎藤芽生さんが日本各地を旅しながらイメージ収集した記録と過去の記憶がモチーフとなった作品が展示されています。

現実にある風景に実在しない物が描かれていてどこか不気味さを感じるような不思議な作品がたくさん展示されていました。

遠目から見ると写真のようにも見えて、近くで目を凝らさないと絵画だとわからないほどの作品です。

右下の「見世物通り 四.星乗曲藝術団」は、惑星一個一個に乗って玉乗りをしていて、特にメルヘンさと不気味さがあり、印象に残る作品でした。

齋藤芽生さんでしか作り出せない独特な世界観のある作品の数々でした。

「線の迷宮〈ラビリンス〉Ⅲ 齋藤芽生とフローラの神殿」は現在、目黒区美術館で開催中です。ぜひ足をお運びください。
また、11/3(日・祝)には「線の迷宮〈ラビリンス〉Ⅲ 齋藤芽生とフローラの神殿」ミュージアムコンサートを開催いたします。
出演は、世界各地を巡り、自由に音楽を奏でるインストゥルメンタル・デュオmama!milkの生駒祐子(アコーディオン)さんと清水恒輔(コントラバス)さんのお二人です。こちらもお見逃しなく!

【「線の迷宮〈ラビリンス〉Ⅲ 齋藤芽生とフローラの神殿」ミュージアムコンサート】
◆公演日時:2019年11月3日(日・祝) 15時開演(14:45開場)
◆会場:目黒区美術館 ワークショップ室
◆出演:mama!milk
◆チケット料金:自由席2,500円
※チケットご購入の方はコンサート当日に限り、チケットのご提示で展覧会をご覧いただけます。※未就学児の入場はご遠慮ください。
コンサート詳細はこちら→https://www.persimmon.or.jp/performance/sponsored/20190916214248.html

インターン 山田